第6章はGAFAの4社が実は先行者ではなかったことについて言及しています。
フェイスブックの前にはマイスペースという会社が、アップルの前には最初にPCを開発した会社が、グーグルの前には初期の検索エンジンが、アマゾンの前には最初のオンライン小売業がありました。
この4社とも実は先行者の情報をとり、間違いから学び、資産を買い上げ、顧客を奪って成長してきたと。
産業革命がイギリスで始まったのは皆さんご存知ですが、アメリカの産業革命の発祥の地はどこでしょうか?
この本ではマサチューセッツ州のローウェルであると書いてあります。
ここの人々はイギリスへ行き、お客を装ってイギリスの繊維工場を視察し、設計やレイアウトをまるごと記憶し、アメリカに戻り、アメリカ初の繊維工場を設立し、成功したそうです。
アメリカは中国が技術を盗んでいると今、訴えていますが、実はイギリスに対して同じことをやっていたというのは驚きです。
勿論、これはアメリカ産業が立ち上がった初期の頃の話であり、その後様々な発明がアメリカで行われ、アメリカは技術を盗まれる側となりました。
アメリカもアメリカのGAFA4社も初期の頃は実は先行者ではなく、先行者よりも上手くビジネスをやることにより生き残り、成長していったという訳です。
例えば、アップルはマイクロソフトのウィンドウズはマックの模倣であると言っていますが、アップルは元々ゼロックスが開発した技術を購入してマックのスクリーンを作り上げました。
従い、誰が誰の真似をしたかを本当に判断するのは難しいです。
結果的には誰よりも早く、新技術の有効性を理解し、上手く商品化した会社が成功しているということだと思います。